京都メディアフォーラム例会記録(2004.7~2011.12)

京都メディアフォーラム例会記録

ラジオをワークショップで楽しみたい

ytsutsui2006-05-01


メディアに関わる中で、私のスタンスに変化が出てきた。
元来が法学部出身なので、ジャーナリズム的な視点や海外報道には慣れ親しんでいる。もちろん、あくまでもそれを研究材料にしていたにすぎないのだが、身近なジャンルとなっていた。しかし、現在では、そこからウイングを広げている。


京都三条ラジオカフェでは、毎月第一月曜日に例会が開催される。
毎回のテーマは少しずつ違いがあるにしても、主催者にはマスメディア出身者が多いことからどうしてもジャーナリズムに固定しがちである。もちろん、そうしたテーマは面白いし、今後も継続すべきだが、そのことがフォーラムの参加者を固定化しがちである。


こうした事情もあり、また私自身の視野も広げるために、5月の例会のテーマは、ワークショップで参加者も楽しもうということである。普段は、講演者だけが説明して、参加者はそれを聞いて質疑応答するという関係が固定されている。しかし、今回は参加者自身がつながる仕掛けを準備した。この一ヶ月、何度か会議やリハーサルをしながら、当日のイメージをふくらませている。


第一部は、poetry readingで詩人が詩を作る楽しさを語りながら参加者と一緒に作り上げる。第二部14分間がラジオ番組自体を生放送する。そこに第一部で出来上がった詩を絡ませる。第三部では、講師の上田さんが歩んできたセサミストリート、テレビ、そしてラジオの世界への広がりを体験する。


全体は三部構成であるが、各部は、次の部とレイヤーを組み合わせるようになっている。しかも、途中のライブ放送を交えながらワークショップをおこなうという、ワークショップの手法としてもかなり斬新な試みである。上田さんと私は、同女大だけでなく、精華大の学生と私でも同様の企画が展開できることである。そのために、スタッフの経験と視点を深めることにある。

当初は、上田さんと一緒に私も登壇することになっていたのだが、別企画が重なってしまって、私は登壇しなくなった。その後、別企画の日程が変更になって参加できるようになったのだが、既にプログラムが確定しており、今回は制作側に回ることになる。残念。


なお、上田さんの紹介は、Appleの教育サイトにもある。(彼は、ハーバード大学に留学している1984年に、ボストンでMac World BostonでMacintosh発売を目撃して以来のマックユーザである。)


是非ご参加下さい。
参加の場合には、主催者にメールをお送り下さい。
では、お楽しみあれ。

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三条御幸町メディアフォーラム 第21回月例会
「“radio on radio” radio as playful media
       −ラジオでワークショップをやってみよう−」

●日時●2006年5月8日(月)午後7時〜9時(開場 午後6時30分)
 ※月例会後、引き続き懇親会(二次会)を予定しています。
●場所●京都三条ラジオカフェ店舗(三条通御幸町角1928ビル1階)
●お話●
上田信
 同志社女子大学現代社会学部現代こども学科教授。ハーバード大学教育大学院修了。
 Ed.D.(教育学博士)。学習環境デザインとメディア教育についての実践的研究を行う。
 NHK「おかあさんといっしょ」の開発チームに加わるなど「ラーニング・アート」をキーワードに
 さまざまなプロジェクトに関わる。奈良・吉野に実験的アトリエ「ネオ・ミュージアム」を
 創設し、多数のワークショップを開催。
□出口朋美(むらさき)
 追手門学院高校英語科非常勤講師・詩人。
 関西大学大学院外国語教育学研究科博士課程前期課程修了。
 第17回新風社「ギフトブック・詩のコレクション」優秀賞受賞。
 花形朗読詩人会会員・Kyoto Spoken Words Slam出場。


●プログラム●
今回のラジオカフェ・メディアフォーラムはワークショップ形式で試みます。
19:00〜21:00までの2時間のワークショップは3つに分かれており、2つのワーク
ショップの間に14分間の生放送があるというおもしろい構造になっています。
18:30-19:00 開場、カフェタイム
19:00-19:40 “poetry reading” workshop 詩をつくる楽しさを体験しよう!
 内容要約:William Burroughs(ウイリアム・バローズ)のカットアップという手法
 を使い、参加者の方々に詩作を体験していただきます。その後、グループで完成させ
 た作品の展覧会を行います。
19:45-19:59 番組放送「詩がラジオと出会ったら」
 内容要約:インターネットラジオPodcastingなどで、ラジオというオールドメディ
 アが、先端表現メディアとして活躍しています。今回はポエトリーディングをコンテ
 ンツにその可能性を探ります。
20:00-21:00 "after the radio" workshop
 内容要約:セサミストリートから、ラーニングアートへ 上田信行のメディアストーリー
 1)セサミストリートとワークショップ
 2)MIT Media Labとモチベーション研究
 3)表現、詩、そしてラジオ!

■参加費 月例会 一般1,000円 学生500円(1ドリンク付)
 懇親会 一般2,000円 学生1,000円(飲食代)
※定員25人先着順。
 参加お申し込みは「三条御幸町メディアフォーラム」事務局まで。
 Tel.075-254-8556 Fax.075-253-0323 e-mail mf@radiocafe.jp
 〒604-8082 京都市中京区三条通御幸町角1928ビル1F
 京都ラジオカフェ株式会社気付