京都メディアフォーラム例会記録(2004.7~2011.12)

京都メディアフォーラム例会記録

第10回 世界社会フォーラム』が問いかけるもの 小山 帥人 さん (元NHK)

世界社会フォーラム』が問いかけるもの」
●日時●2005年4月4日(月)午後7時~9時
●場所●京都三条ラジオカフェ店舗(三条通御幸町角1928ビル1階)
●お話●小山 帥人 さん
(元NKH報道カメラマン、現在大阪芸術大学映像学科講師)
「オウトゥロ・ムンド・エ・ポシーベル」(もう一つの世界は可能だ)をスローガン
に、2005年1月26日から6日間、ブラジル南部の都市・ポルトアレグレで、第5回世
界社会フォーラムが開かれた。参加者はこれまでの最高の15万5000人と発表された。
このフォーラムは、毎年1月にスイスのダボスに政治家や企業家が集まって開かれる
世界経済フォーラム」に対抗して2001年にポルトアレグレで始まった。冷戦後の世
界は、市場経済を至上とする企業によるグローバリズムが横行し、北の富める国はま
すます豊かになり、南の貧しい国はますます貧乏になる状態が続いている。こうした
新自由主義」に対して、より公正で、より友愛的で、より平等な社会を築くため
に、討論と交流の場として、このフォーラムが生まれた。ポルトアレグレの会場は、
「人間のための経済」「平和と非武装」「人権」「民主主義と社会闘争」「コミュニ
ケーション(メディア)」など、テーマごとに11のゾーンに分けられ、それぞれの
ゾーンで、50人から1000人規模まで、さまざまなテーマに分かれて討論が行われた。
コミュニケーションのゾーンだけで、1日に20数個の分科会が開かれるのだから、と
ても全容はつかめないが、どの会場もポルトガル語を中心に、スペイン語、フランス
語、英語(これは少数)が飛び交い、熱心に討論が行われた。日本のメディアは、こ
れを無視したが、南の国の人がどんな思いで世界を見ているのか、「もう一つの世
界」の可能性をどのように作り出そうとしているのか、ともに考えてみたいと思う。

 

小山さんは、私がたまたま窓口になっただけで、津田さんを始め、たくさんのファンがおられました。世界社会フォーラムの映像取材をされ、それにナレーションをつけさせていただいたり、大阪で市民メディアねっとを主催くださったり、NHK卒業後のご活発さに、私たちもリードいただいています。 その後『非営利放送とは何か 市民が創るメディア』を一緒に編集くださいました。ご幼少のころによく遊んでおられたという深草界隈にある私の勤務校で、ときどきフランスメディアについてお話しいただいています。(松浦さと子)